どうも! 似顔絵イラストレーターの群馬くんです。
ついに似顔絵の真髄「似せるコツ」をゼロから解説していきます!
今回はまず第一回 「似てるとは何か」について、
詳しく解説していきます!
簡単そうでめちゃめちゃ奥が深い話になりました・・・
長くなりましたが、ぜひ最後まで見てくださいm(_ _)m
似顔絵が似てるのはなぜ?
似てる似顔絵は本人も周りの人にも喜んでもらえます。
そんな似てる似顔絵が描けるように、これから似せるコツを解説していぎすが、
まず一番大切なのが、似てるということは、どういうことなのか、
これを理解していないと、どんなに練習しても似てる似顔絵は描けません。
似せるとはどういうことなのか、詳しく解説していきます。
似せるとは、特徴をとらえること
※ゆーすけさんの描いたハリセンボンの二人
似せると言う事はその人の特徴をとらえることです。
例えばハリセンボンの箕輪はるかさんは出っ歯が特徴ですよね!
この特徴をとらえて、絵でしっかり表現することができれば似せることができます。
でも、芸能人だから一目見れば特徴わかるけど、特徴がない人がほとんどじゃない?
そういった人をどうやって特徴を捉えるの?
って思いますよね?!
たしかに特徴が少ない人も居ます。
顔が整ってる人は特徴が無いと言われます。
でも、どんなに顔が整ったアイドルだって、僕らは顔を見れば誰なのか見分けられます。
ということは、特徴があるから見分けられているわけで、
全く特徴の無い人はいないです。
もし居たとすれば、特徴が無いことが特徴です 笑
では特徴を捉える考え方を解説します。
標準からのズレが特徴になる
じゃあどうすれば、特徴を見分けられるようになるのかというと、
「標準」の顔が分かっていると、そこからズレている所が特徴になります!
これは顔だけじゃなくて、全ての特徴に言えます。
日本人の標準顔がこちらだそうです⬇️
![]()
引用:https://gene.s-se.info/averagefce
標準的な顔なので、この顔からズレたところが、その人の「特徴」になるわけです。
わかりやすく、身長で例えて見ます。
僕は33歳で、身長は175センチです。
日本人の30代男性の平均171センチなので、
それよりちょっと大きいので、
ちょっと大きいのが僕の特徴です。
このように、人の特徴は全て「標準」から見た違いのことなんです!
なんだか奥が深い!
標準の顔は・年齢・性別・国で変わる

でも、標準と言っても、年齢や性別、国でも変わります。
これらも身長で例えると、
■年齢でも身長は違う(顔も)
「子供の場合の平均身長」から考えないといけないし、
「大人だったら大人の平均身長」を基準に、その人の特徴をみないといけないし、
「年配の方の平均身長」というように、年代ごとの基準にしないと、特徴はわかりません。
■性別でも身長は違う(顔も)
女性の平均身長と男性の平均身長では全く変わってきます。
基準を明確にしなければ、その人の特徴はわかりません。
女性の平均よりも身長が高ければ、男性の平均より背が低くても、
一般的に考えれば、その女性の特徴は「背が高い」と言えます。
■国が違えば身長も違う(顔も)
日本では背の高い方だった僕の身長も、アメリカの平均と比べれば、小さいです。
基準はそれぞれあり、その「平均」の基準のズレを「特徴」と認識します。
わかりやすく身長で例えたんですが、顔の特徴もそういうことです。
![]()
引用:https://imgur.com/gallery/9GU4OVG
国別でこんなに顔が違う!!
日本の常識は、外国の非常識。
「特徴」って、簡単そうで奥が深い・・・
場所が違えば基準も変わる
また例えばかりになってしまいますが・・
似顔絵大会っていうのが、ありまして、全国から似顔絵作家が集まって、
作家同士で似顔絵を描きあって、作品を壁に貼り付けて、
どれが優秀な似顔絵なのか、全員で投票し合って順位をつける、っていう大会があります。

※この写真はアメリカの大会の様子、日本の場合でもこんなカオスな感じ
これも身長で例えると、アメリカ人の「ボブ」さんが居たとします
ボブさんは、アメリカでは平均よりも身長が低い人だとします。

ボブさんがアメリカの似顔絵大会に参加した場合、周りはボブさんよりデッカいアメリカ人ばかりなので、ボブさんは「小さい」ことが特徴になり、
「小ささ」を強調したデフォルメで描いた方が、「似てる」ことになります。
ところが、日本の似顔絵大会にボブさんが参加した場合、
アメリカ人の中ではその人は平均よりも身長が低かったとしても、
大抵の日本人よりも身長が高いわけで、
そういった場合、この人は「高身長」が特徴になります。
日本の大会で、日本人ばかりなので、このボブさんを「超巨大」にデフォルメして描いた方が、
この日本という場においては、「特徴を捉えている」ということになります。
なんかややこしい!!
つまり、「特徴」というのは、時と場合によって、変動するもので、不確実なものです。
「その場に居る、多くの人の感覚の平均」
この感覚を捉える力が必要なんだと思います!
先輩の凄い似顔絵師さんもこう言ってました。
「僕の一番の力は平均の顔が分かっていること」
だそうです。
一週間ほどの大会期間中、寝ずに絵を描き続け、意識を失いかけている伝説の似顔絵師 伊藤康さん(笑)⬇️
絵が上手いとか、デフォルメが上手いとか、
そういう小手先のことじゃなくて、「平均の顔が分かっていること」
これが自分の能力だとは・・
似顔絵って奥が深い・・・
標準を知るには日ごろからの練習が必要
標準を知るのが大切なのはわかったけど、
じゃあどうしたら標準がわかるねん!!
と、お怒りだと思います。
それはもう練習しかありません(笑)
僕がやってきた練習方法をいくつかご紹介します!
■似顔絵を描く
超シンプル(笑)とにかく、いっぱい似顔絵を描いてください。
そうすると、人の顔をよく観察するようになります。
今までなんとなく人の顔を見てきたと思いますが、
まじまじと、じっくり眺めて、「ここが特徴かな?」と、しっかり向き合ってください。
そうすれば、特徴を掴めるようになります。
僕も、研修時代はもちろんのこと、プロになって、
数えきれない人数のお客様を描かせていただいて、多くの人の顔を見ることで「標準的な顔」が出来てきたように思います。
いろいろな人の顔写真を集めて、パソコンなんかでスライドショーにして、
一人1分くらいで、クオリティーは低くていいので、どんどん描いていく、
っていう練習も効果的です。
瞬時に特徴を捉えて表現する練習になります。
■日常的に人の顔を観察する
似顔絵師あるあるなんですが、外出してすれ違う人の顔を見ながら「この人はおでこが広いのが特徴だな・・」とか、
「目が離れてて、唇が分厚いな〜」とか考えちゃいます😅
ただ、現場に行く前なんかは意図的に、パッとすれ違った人の特徴を3つくらい捉えて、
頭の体操をしたりします。
これがなかなか効果的で、すれ違った一瞬で特徴を捉えることができれば、
あとは描くだけなので、電車なんかでこれをしっかりやっておくと、
現場でお客様を描くスピードが断然に上がります。
絵を描くだけが練習ではありません。
特徴を捉える脳を鍛える!
絵を描いてない時だって絵は上達できます。
印象を大切にしましょう
顔のや見た目の特徴も大切なんですが、
その人の印象も大切にしましょう!
「なんだか困り顔だな〜」とか、
「なんか強そうな人だな〜」とか、
その人と会ったとき、何かしらの印象を受けるはずです。
その印象も「特徴」です。
顔のパーツや体型だけじゃない、その人から滲み出る
「雰囲気」も立派な特徴です。
この雰囲気を似顔絵で表現することができれば、より「似ている」
似顔絵になります!
その人から受けた印象を大切にしましょう!
似てるとは?まとめ
一瞬で終わりそうな内容だと思って記事を書いていたら、
めちゃめちゃ奥が深くて長くなってしまいました・・まとめます!
■「なぜ似るのか」理解しないと、似てる絵は描けない
■平均の基準を知る、基準からのズレが「特徴」
・年齢、性別、国ごとに基準は違う
・その場にいる多くの人の平均的感覚が基準になる
■標準を知るには、日々の練習が必要
・似顔絵を描きまくる
・日常で人の顔を観察する
■その人の印象を大切に!雰囲気も特徴
以上です!
これからも、似顔絵の描き方講座「似せるコツ」シリーズまだまだ続きます!
お楽しみに!
最後まで見ていただきありがとうございました!
それではまた!(^○^)
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