どうも!
似顔絵イラストレーターの群馬くんです。
今回はご相談のメールをいただきましたので、全力で回答していきます!
2021年コロナ禍で似顔絵師になる方法!
Sさん ご相談メール
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伊藤様 初めまして。
Sと申します。
突然のご連絡失礼致します。
今後のお仕事の情報収集をさせて頂きたく、ご連絡させて頂きました。
20歳で社会に出まして、2社デザイナーとして働かせて頂きましたが、両方ともデザイナーとして芽が出ず、退職しまして、現在23歳、今後の進路を考えております。
そして絵の仕事で頑張りたいと思いました。
どうして似顔絵を選択したかと言うと、アルバイトでイオンにてお客様相手に描いたことがありまして、たくさんの方にとても喜んで頂けて、直接お礼を言われて、様々な方のお話を聞けてたくさんの人生に関われて、とても良い仕事だな、続けてみたいなと感じました。
ですが、デザイナーとしての求人のほうが幅広く、なかなか絵の仕事を本職にする難しい現実を感じておりました。
プロの似顔絵師として活動していくために、情報収集をしています。
大変恐れ入りますが、似顔絵で経験を積んでいく、或いは業界を知るために、具体的にどのようなことをしたら良いのか教えて頂けないでしょうか?
在宅と出張、デジタル、アナログ全てで対応出来るよう、技術力を上げたいと思っております。
また、似顔絵会社への転職も考えております。
似顔絵会社で経験されたことで役立つことや、具体的な内容を差し支えなければ、教えて頂けたらと思います。
似顔絵師として生計を本格に考えていく上で、どのような活動をしていけばいいのか、現実的で具体的な実情を教えて頂けたらと思います。
似顔絵には人を惹きつける魅力があり、多種多様で様々な需要があると思っております。お忙しい中、長々と申し訳ございません。
恐れ入りますがご回答頂けたら幸いです。どうか、よろしくお願い致します。
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このように丁寧なメールをいただきました!
※一部個人情報の部分は伏せています
全力で回答させていただきます。

デザイナーとしての経験はとても大切
Sさんは、20歳でデザイン会社に入り、転職してまたデザイナーとして頑張り、23歳で退職して、これからは絵を描いて行きたい、という状況のようです。
まずデザイン会社で働いて、もう一度チャレンジしてデザインをしているということは、とても努力家というか、目標に対して諦めず挑戦する人なんだと感じました。
デザイナーとしての芽は出なかったとしても、デザイナーとして積んだ3年の経験は、独立してフリーランスのイラストレーターになったとき、ものすごく重要なスキルになるので、とても良い経験を積んでいると思います。
フリーになると、自分のプロモーションは全て自分でやらくてはいけません、名刺デザイン、ホームページデザイン、チラシデザインなどなど、
僕は正直デザインはとても苦手だったのですが、独立してからやらざるなって、無理矢理頑張りました・・・
とりあえず、社会人としての3年間はとても良い経験をしていると自信を持ってください!
不安でいっぱいだと思うけど、大丈夫「やれば出来る!」
Sさんは、社会人を3年間、しかもデザイン会社は多分ブラックです(笑)
特殊な業界なので、どこもブラックっぽくなってしまうのは正直仕方ないと思ってます。
そこに挑戦しているのは自分自身のだからこそ、文句はあまり言えないのが現実です。
僕も20歳で社会人になって3年間、パチンコのデザイン会社で働いて、死ぬほど嫌になって辞めて、
これからは好きな絵を描いて生きようと決意したのが23歳でした。
当時は「本当に描けるようになるんだろうか」という不安
この不安はとてつもなく大きかったです。
今だから言えるのは「やればできる」ということです!
そんなこと言われても不安は消えないと思いますが、「やれば出来る」
この一言に尽きます。
Sさんのやりたいことに挑戦する人生を選んだ勇気を応援したいと思います。

似顔絵師になるメリット!
Sさんは似顔絵のアルバイトをしたことがあり、その時とてもお客様に喜んでいただけたのが嬉しかったので、似顔絵師になりたいとのことです。
似顔絵師になるのはとても良い選択だと思います!
メリットを解説します。

メリット1・お客様に喜んでもらえる
とにかくお客様に喜んでもらえる!
目の前でこんなに喜んでいただける仕事はなかなかありません。
絵を描かせていただけて、お金がもらえて、さらにありがとうと言ってもらえる!
そんな仕事ありますか?
メリット2、絵描き初心者の人でも稼ぎやすい
顔を可愛く似せることができれば、絵のクオリティーはそこまで求められません。
※技術が高いに越したことはありませんが、技術が高ければ良い絵であるとも言い切れません
なので、絵描き初心者のひとが、とても早い段階で「絵を描いてお金をもらう」という経験を積むことが出来るとても素晴らしい仕事です!
メリット3、絵が上手くなって仕事が広がる
当たり前ですが、絵を描いてお金をもらうので、練習で描く絵なんかよりも責任が違います。
なので、絵に真剣に向き合うので、練習しているよりも絵の上達が早いです。
そして、絵の仕事の幅を広げて、僕は今似顔絵だけでなく、イラストレーターとして多くの絵のお仕事がいただけるようになりました。
以上です。
ざっくりこの3つがとても大きなメリットです!
似顔絵師になるデメリット!
似顔絵師になるのはもちろんデメリットもあります。
デメリットも踏まえて、しっかり先を考えましょう

1、似顔絵だけで稼ぐのは限界がある
本当のことを言ってしまうと、「似顔絵」だけで食べていくのはとても大変です。
特に現在のコロナで現場のお客様減少とイベントの中止、今の似顔絵師業界は大打撃を受けています。
もちろん似顔絵だけで十二分に稼いでる人もいると思いますが、
そもそも似顔絵というのは、需要はあるものの
・「高単価になりずらい」
・「全てオーダーメイドのため、1つの依頼に大きな時間がかかる」
という性質があるります(もちろんやり方次第ではありますが)
努力すれば食べていけるようになると思いますが、
似顔絵が描ければ一生安泰!なんてことにはなかなかならないです・・^^;
2、似顔絵だけだと、絵のクオリティー、技術向上にも限界がある
僕は6年間、似顔絵制作会社で、似顔絵ばかり描いていました。
最初は似顔絵を描くのに必死で、どうしたら上手くなるんだろうと日々考え、
そして描いていくとみるみる上手くなっていく自分に、とてもワクワクしていたのを覚えています。
ですが4年、5年と、似顔絵歴が長くなるにつれて、
あれ・・最近マンネリ化して退屈な気がする・・絵も全然上手くならないな・・
そんなことを感じるようになりました。
あくまで僕の感覚で、
似顔絵が大好き過ぎて、似顔絵描いてるだけで幸せなんだ!!という人は例外です😅
僕が思うに、デメリットはこの2点なのですが、
これをどう解消するのか解説します。
デメリットを解消する方法、イラストレーターになる
もうそのままです。
次は「イラストレーター」という道を進みましょう!
そうすると、
1・高単価の仕事が受けられるようになる
似顔絵よりも難易度の高いお仕事になりますが、その分出来る人も少ないため、高単価な仕事が多いと思います。
もちろん仕事はピンキリなので、一概に言えませんが、
僕の場合は、似顔絵よりも、現在イラストレーターとしての「テレビ番組用イラスト」や、「企業様のロゴやイメージイラスト」のような仕事の方が多くなり、
似顔絵デビュー時の超貧乏時代より、だいぶお金に余裕が生まれるようになりました😂
2・色々な絵を描くことで、絵がさらに上手くなる!
次に、イラストレーターになる超重要メリット!
さらに絵が上手くなります!
似顔絵だけだと、基本的に人の顔だけを描くことになります。
体を描いたとしても上半身をちょっと入れるくらい。
毎日顔だけ描いていると、どうしても技術は止まってしまって、次のレベルにすすめません。
でもイラストレーターとして仕事をすると、めちゃめちゃいろんな絵を描くようになります。
リアルタッチ、シチュエーション、製品の構造説明なんかも描いたり、
色々な技術を必要とされるので、どんどん絵が上手くなります!
6年で独立して現在4年が経過しましたが、独立してからの4年間、さらに絵が上手くなったのを実感しています。

人生相談が、いつのまにか僕のいつもの 絵描きのメリット解説になってしまいました😅
人生相談に戻ります。
似顔絵の業界を知るための具体的な行動
Sさん
「似顔絵で経験を積んでいく、或いは業界を知るために、具体的にどのようなことをしたら良いのか教えて頂けないでしょうか?」
についてお答えします。
1、似顔絵制作会社に入る
とりあえず会社に入って似顔絵の仕事をしてしまえば、経験も積めますし、業界のことも自然と身につきますし、一番手っ取り早いかな?と思います。
ただ問題は現状が「コロナ禍」ということ。
似顔絵制作会社に所属しても、メインはイオンなどの現場で、現在はコロナで売り上げが相当厳しいと思います。(憶測に過ぎず、実際はわかりませんが)
現場の経験が積めるというのが、似顔絵制作会社の大きなメリットですが、
そのメリットがかなり厳しい状況になっているのは確かです。
そのあたりを考えた上で行動してくださいm(_ _)m
2、ネットで調べる
似顔絵業界を知りたければ、ネットで十分調べられるのではとも思います。
どこにどんな会社があって、どんな人がいて、
どんな商品を、どのように売っているのか、値段相場などなど
結局会社に入ったとしても、技術や仕事は教えてもらえますが、
業界については自分で調べなければわかりませんので、
ネットで調べるのはあたりませんですが重要です。

デジタル、アナログ全てで対応出来る技術を身につけたい
Sさん
「在宅と出張、デジタル、アナログ全てで対応出来るよう、技術力を上げたいと思っております。」
気持ちはわかりますが、一気には無理だと思います。
必要な技術から身につけていくのが現実的です。
僕の時代では、アナログが主流だったので、アナログで描けないと話になりませんでしたが、
10年経ち、デジタル化が進み、さらに追い討ちのコロナ
アナログで似顔絵を描くことはとても少なくなりました。
今の時代から似顔絵を始めるのであれば、
まずデジタル似顔絵で販売できる技術を身につけ
在宅で仕事をできる環境を作るのがいいと思います。
それができてからアナログも練習すれば良いです。

似顔絵制作会社に入るメリットデメリット
Sさん
「また、似顔絵会社への転職も考えております。
似顔絵会社で経験されたことで役立つことや、具体的な内容を差し支えなければ、教えて頂けたらと思います。」
似顔絵会社へ転職することも考えていらっしゃる様子!
Sさんの本気さが伝わってきます。
確かに僕は似顔絵会社に入るのをおすすめしていました。
僕がそうだったからです。
でも10年経ちデジタル化が進んだ現在、コロナ禍の現在の状況で似顔絵制作会社に入るメリットはかなり減っていると思います。
結論を言ってしまうと、会社に入らないで、フリーの似顔絵師としてデビューしてしまった方がいいと思います。
似顔絵制作会社に入るメリット
・似顔絵を教えてもらえる
・現場の入り方、販売方法のノウハウを教えてもらえる
・すぐ仕事がもらえる(人によりますが)
・仕事により、現場で描くアナログ似顔絵の技術向上
似顔絵制作会社に入るデメリット
・教えていただいた以上、簡単に辞めるのは倫理的にNG
・現場の売り上げは多分少ない(場所によりますが、かなりコロナで大打撃を受けている可能性が高い)
・会社に入ったからといって、これだけで食べていくのは無理です。しばらくのアルバイトは考えないと厳しいでしょう。
・ギャラは売り上げの半分くらいです。所属して仕事がもらえる分、働きに対してのもらえるお金は少なくなります。
ざっくりこんな感じです!
僕がお世話になった10年前は、現場で行列ができるくらいめちゃめちゃ似顔絵を売れる時代でしたが、現在ではだいぶ状況が変わっています。
似顔絵制作会社に所属して、現場で似顔絵を描くというスタイルは、今は厳しいのではないかと思います。
コロナがなければおすすめしていたかもしれません。

今後の具体的なアドバイス
Sさん
「似顔絵師として生計を本格に考えていく上で、どのような活動をしていけばいいのか、現実的で具体的な実情を教えて頂けたらと思います。」
具体的に、Sさんの今後の行動を解説していきます!
あくまで僕の一方的な提案です。
全然真似しなくていいです。
参考までに
1、デジタル似顔絵の練習
まずは、とりあえず販売できるレベルになるために、デジタル似顔絵の練習をします。
3ヶ月くらいみっちり練習すれば、結構レベルが上がると思います。
似顔絵で食べていけるまで、しばらくはアルバイトで生計を立てましょう!(笑)
これが絵描きのリアルです😅
フリーターと変わんないやん・・
そう、その恐怖に打ち勝つまで、「絵で食べていくんだ!」という精神を持ち続けた人が
今絵で食べている人たちです。
ちなみに似顔絵の制作会社に入ったとしても、雇用形態はフリーランスとほぼ変わりないので、アルバイトをしている人も多く、現状はあまり変わりません😅
僕も食べていけるまでの数年はアルバイトしていました。
もしかしたらここが一番ハードル高いかもです。
普通の人なら、3年間、正社員として働いてきたら、一応経歴があり、
働いていない期間ができたら次の就職で不利になってしまうかも・・となかなか踏み出せないと思います。
でも僕は、「俺に普通の仕事は無理だ」と完全に再就職なんてことは考えませんでした(笑)

2、クラウドソーシングサイトに登録、似顔絵を販売する。
3ヶ月みっちり練習したら次は、クラウドソーシングサイト、例えば
「クラウドワークス」や「ランサーズ」「ココナラ」など、探せばいっぱいあります。
とりあえずサクッと似顔絵を販売できるサイトに登録して販売します。
サンプル作成したり、など、意外と大変なので頑張りましょう!
他のいい感じの人のを真似して作りましょう。
最初は超安くてOKです。
注文が入るようになったら、少しずつ値段をあげていってください。
3、自社HPを作る
自分の似顔絵販売サイトを作りましょう!
僕がおすすめなのは、「ワードプレス」というHP作成ソフトを使用して、自分で制作するのがおすすめです。
それなりにパソコンが使えないと、結構大変です!
僕もデザインや設定などで、挫折しそうになるほど苦労しました😅
でもネットで調べればなんとかなります。
自分のサイトがあれば、営業にとても便利です。
・名刺やSNSの連絡先にURLを貼っておけば、興味を持ってくれた人が買ってくれるかも
・ブログを更新すれば、見に来てくれる人が増える、売り上げにもつながるかも
・HPを持っていると、事業者として信用度が上がる
本気でフリーランスで食べていきたいという方は、自社HPは必須です。
人に作ってもらうと高いので、自分で頑張って作るのをおすすめします。

4、宣伝、営業する
クラウドソーシングサイトなどは、手数料が掛かる分、そのサイトが宣伝してくれるので、ある程度ちゃんとやっていれば、自然とお客さんが来てくれたりします。
ですが、自社HPは、なにもしなければ本当に誰も来てくれません!
めちゃめちゃ苦労して作っても作っただけじゃなんの役にも立たないです。
そして自分で仕事がもらえるようになれば、もう独立は成功です。
あとは地道にお客さんを増やして事業拡大しましょう!
仕事を取る方法を解説します。
・名刺を作って、会った人に配る
・ブログを書きまくる! 検索キーワードにかかるようになれば、HPを見てくくれる人も増える
・SNS,ユーチューブで宣伝!こんな絵が描けるよ!こんな仕事したよ!と、ブログと同じですが、SNSを活用して集客しましょう。
基本僕はこれだけです😅

5、アナログ練習、現場出張
まずデジタル絵で商品を販売する土台を作ってから、
「事業拡大」の一つとして、アナログの練習をはじめるくらいが、このコロナ禍の状況では効率がいいと思います。
あと2年は現場でのアナログ販売は難しいと思うので。
アナログで絵が描けるとこんな商品が作れます
■イオンなどの営業現場で似顔絵販売
■住宅展示場などでのイベント出張(会社様から日当をいただく)
■通信販売でアナログ似顔絵販売
なんだかんだやっぱり手描きがいいよね!というお客様もいらっしゃいますので、
アナログで絵が描けるに越したことはありませんが、
コロナ禍のこの時代に、絵で食べて行きたい!という人には、優先順位はだいぶ低くなりました。

まとめ
全力で回答させていただきまして、めちゃめちゃ長くなりました!
ここまで見てくださった方ありがとうございます。
ざっくりまとめると、
■最初からフリーランスで突き進むべき
■最初はほぼただのフリーター、不安だらけ
■個人事業主として、自分で仕事をして食べていくんだと覚悟しよう
■まずはデジタル似顔絵練習、3ヶ月くらいしたら販売する
■自分のHPを作って、自分で仕事を取れるようにする
■事業拡大として、アナログ似顔絵を頑張る
■もっと収入や技術を上げたい!と思ったら、イラストレーターという道をおすすめします。
言葉だけ並べてみると、なんか簡単そうと思うかもしれませんが、
実際の道のりはなかなか大変です。
でもフリーランスの働き方って、会社員と違ってとても自由で楽しいです!
人生を賭けて挑戦する価値はあります。
この生き方が自分に合っていないなと思えば、またその時考えたらいいと思います。
僕が解説した今回の具体的な方法は、あくまで参考にしてください。
参考にした上で、Sさんが本当にやりたい方向へ、道を進んでいただけたらと思います。
立派な絵描きになってください!
Sさんご相談いただきありがとうございました!
以上です!
ありがとうございました!

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